【完】確信犯な彼 ≪番外編公開中≫
安堵のせいだろうか、
よみがえった恐怖感に
カタカタと体が震えてきて、涙が一気に浮かぶ。
一瞬彼の方に指先を伸ばすけど、
男の人自体がこわくなっているみたいで、
それ以上に動くことができない。
躊躇いがちに、そっと先生が指先を伸ばして、
私の二の腕に触れて、とんとん、と撫ぜるように軽く叩く。
「もう、大丈夫だから、安心しろよ……」
そう言う穏やかで、優しい彼の声を聞いて、
私は思わず彼の腕に縋り付いてしまう。
よしよしと、頭を撫ぜてもらって、
私は一気に涙が零れて、しゃくりあげてしまった。
「……怖かった…………」
あのままあの男のモノになっていたら、
私はどうなってしまったんだろうと、
ふと上げた視線の先に転がる、
局部を外に出したまま、
意識を失っている間抜けな男の姿を見て、
私は改めて恐怖に震える。
「……警察に電話してもいいか?」
そう尋ねてくる彼の言葉に、
一瞬考えてから、小さく頷く。
彼が携帯電話で警察に電話する間も、
私を安心させるように、とんとんと一定の心地よいリズムで、
背中を慰めるように叩き続ける。
「はい……わかりました。
救急車も用意してください。……お願いします」
そう言って電話を切ると、
そっと、指先をゆっくりと安心させるように
私の目の前に見せてから、ゆるり、と頬を撫ぜる。
よみがえった恐怖感に
カタカタと体が震えてきて、涙が一気に浮かぶ。
一瞬彼の方に指先を伸ばすけど、
男の人自体がこわくなっているみたいで、
それ以上に動くことができない。
躊躇いがちに、そっと先生が指先を伸ばして、
私の二の腕に触れて、とんとん、と撫ぜるように軽く叩く。
「もう、大丈夫だから、安心しろよ……」
そう言う穏やかで、優しい彼の声を聞いて、
私は思わず彼の腕に縋り付いてしまう。
よしよしと、頭を撫ぜてもらって、
私は一気に涙が零れて、しゃくりあげてしまった。
「……怖かった…………」
あのままあの男のモノになっていたら、
私はどうなってしまったんだろうと、
ふと上げた視線の先に転がる、
局部を外に出したまま、
意識を失っている間抜けな男の姿を見て、
私は改めて恐怖に震える。
「……警察に電話してもいいか?」
そう尋ねてくる彼の言葉に、
一瞬考えてから、小さく頷く。
彼が携帯電話で警察に電話する間も、
私を安心させるように、とんとんと一定の心地よいリズムで、
背中を慰めるように叩き続ける。
「はい……わかりました。
救急車も用意してください。……お願いします」
そう言って電話を切ると、
そっと、指先をゆっくりと安心させるように
私の目の前に見せてから、ゆるり、と頬を撫ぜる。