予測不能なケミストリー 【完結】
リョウ君は、また私の手をとって
教室へと戻りだした。

なんだかリョウ君の様子がおかしい。

リョウ君は、ガラスの容器を左のポケット
に入れて
右手は私の手首をつかんだまま。

河川敷の砂利を踏みしめる足と
リョウ君につかまれた手首が、
自分のものじゃ、ないみたい。

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