予測不能なケミストリー 【完結】
早めに終わった家庭科部は
それぞれの教室に戻って
出来立てのドーナツを食べたり
友だちに差し入れに行ったりしていた。

私は、科学部に行く勇気はなくて
下駄箱に佇んでいた。

見上げれば、雨空。
黒い雲が、学校の上を覆っていて
私の心まで暗くさせる。


いつの間にか
心の中は独占欲いっぱいになり

いつの間にか
溢れかえるほどにあった勇気が
どこかへと 消えてしまった

恋をすると
人はこんなにも変わるの?
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