ケダモノ、148円ナリ
「も、もういいですか?」
と言ってみたが、貴継は無情にも、
「もう一個あるだろ」
と言い、おのれの使っている部屋を指差した。
貴継の部屋は、開けておいたはずなのに、何故か半分ドアが閉じている。
半開きとか怖すぎだ、と明日実は固まった。
開くか閉じるか、どっちかにしてっ、と悲鳴を上げそうになる。
「そうっと覗け」
と言われて、空いている方の手で貴継の腕をつかみ、ドアの隙間から、そうっと中を覗く。
また、ランプの灯りが、部屋の隅で揺れていた。
自分のランプで部屋の中を照らそうとしたとき、その隅に置かれていたはずのランプが、ふうっと上に持ち上がった。
明日実は、
ひゃーっ!
と脳天を突き抜けるような悲鳴を上げる。
「……警察に通報されそうだな」
と貴継が呑気に呟いていた。
明日実は貴継にしがみつき、叫んだ。
「おばけですーっ」
と言ってみたが、貴継は無情にも、
「もう一個あるだろ」
と言い、おのれの使っている部屋を指差した。
貴継の部屋は、開けておいたはずなのに、何故か半分ドアが閉じている。
半開きとか怖すぎだ、と明日実は固まった。
開くか閉じるか、どっちかにしてっ、と悲鳴を上げそうになる。
「そうっと覗け」
と言われて、空いている方の手で貴継の腕をつかみ、ドアの隙間から、そうっと中を覗く。
また、ランプの灯りが、部屋の隅で揺れていた。
自分のランプで部屋の中を照らそうとしたとき、その隅に置かれていたはずのランプが、ふうっと上に持ち上がった。
明日実は、
ひゃーっ!
と脳天を突き抜けるような悲鳴を上げる。
「……警察に通報されそうだな」
と貴継が呑気に呟いていた。
明日実は貴継にしがみつき、叫んだ。
「おばけですーっ」