Forecast -Mystic Cafeへようこそ-
後日、ニュースにはあの男が自首したという
記事が端の方に寄せられていた。

あのあと私はこう聞いたのだ。

「貴方に授ける選択肢は3つ。
ここに相談に来たことや彼女との
ことを全て忘れて、新しい人生を歩くか。
ただしこの場合リスクは1つ。
貴方は思い出す事が出来ない記憶からの罪悪感を
一生背負い、生き続ける事になる」

「2つめは自首して罪を償い、このような過ちを繰り返さないように生き続ける事」

「3つめは、彼女の死と貴方の死を交換し
貴方の魂を糧に彼女の魂を呼び戻し
貴方の存在をこの世から抹消すること」

「...抹消したら彼女の部屋にある僕の写真は
どうなりますか?」

彼は俯きながら静かに問い掛けてきた。
私はこう返答する。

「貴方のことは誰だかわからない、
ただ不快な存在として認識される。
最悪写真は処分されるでしょうね」

「なら僕は自首します。彼女との
楽しい思い出まで、彼女に否定されるのは
もう、嫌です。身勝手だけれど、
罪を償いたい」

男はそう言い終わるとそっとソファーから
立ち上がり、失礼しましたと言いながら
その場を後にした。
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