拾われた猫。
3人の所に戻ると、左之しかいなかった。
「お、平助や新八には会わなかったのか?」
安堵したような、心配しているような表情を浮かべていた。
私が首を傾げると、彼は眉を下げて柔らかく笑った。
「いや、何も無かったんならいい」
彼が私の頭を撫でようとした時、障子が勢いよく開いた。
「居たー!
雨、大丈夫か?!」
私の両肩を持って、説明もなく聞いてきたのはやっぱり平助だった。
少し私よりも背の高い彼に首を傾げてみせると、真っ赤になって私の両肩から手を離した。
「悪い!
俺、心配で!
その……うわっ!」
ゴニョゴニョと言っている彼が横に押されて、新八が入ってきた。