拾われた猫。



洗濯が終わったので、約束通り平助の部屋に訪れた。



「平助、入ってもいい?」

「あぁ、入れよ」



平助の返事はどこか沈んでいるように聞こえた。



障子を開けると平助だけではなく、一と左之がいた。



「新八は?」

「…今日は土方さんと新八が巡回だ」



一が答えてくれた。


私がボーッと突っ立っていると、左之が隣をポンポンッと軽く叩いたので、そこに座ることにした。



「何で左之さんと一くんの隣なんだよっ!

俺が雨を誘ったのに、何で2人がついてんだよ…」



かなりしょぼくれている平助を他所に、2人はお茶をすすっていた。



もう一度立って平助の隣に座った。



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