拾われた猫。
「そう言えば土方さんもあの子のことを信用しかけているね。
刀を持たせた辺りから」
自分の刀に片手を置いて、もう片方は着物の中に入れて、腹部にもたれさせた。
沖田総司の声に原田左之助はフッと笑った。
「それはお前も含めて、だろ?」
沖田総司は目を見開いていた。
まるで気づいていなかったのか、怪訝な顔を浮かべた。
それに追い打ちをかけるように原田左之助は言葉を続けた。
「総司、お前こそご丁寧に忠告してただろ」
原田左之助はしてやったりと言わんばかりにニヤリと笑う。
「そうなのか?!
総司だって心配なんじゃんか」
安心したようにケラケラと笑う藤堂平助を睨みつけていた。
その様子に斎藤一はクスリと笑った。