拾われた猫。




それから2週間が経った。



相変わらず2人は私に会いに来てくれる。


2人がここにいるのは30分から1時間と短いけど、2人と一緒にいるのは心地よかった。



「雨っ」


梅姉さんたちが帰ったあと、久しぶりに見る人が立っていた。




「平助、どうしたの?」

「あ、いやっ!

えっと……」


ソワソワしながら頭をワサワサと触っていた。



私が手招きすると、?を浮かべながら私に近づく。


ぐしゃぐしゃになった平助の髪を手で撫でつけていく。



「ん。

直った」


平助は頬を赤らめながらお礼を言った。



「それで、どうしたの?」

「いや……暇してるんじゃねぇかと思って」



いつものようにニカッと笑う。


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