拾われた猫。



左之は私の頭をいつもみたいに撫でてくれる。



「……俺たちは…、少なくとも俺はお前を信じている。

だからお前も俺たちを信じろ」



悲しそうに笑った。


もう分かってしまった。



今日は幹部の連中が宴会を開くことになっていた。


私は謹慎中で参加することは出来ない。




左之が帰った後、すぐに幹部は宴会場に移動したようだった。


私には教えられていない。




それはきっと……芹沢鴨の暗殺に邪魔が入らないようにするため。



もし、……もしその場に梅姉さんがいたのなら?


梅姉さんは……。



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