拾われた猫。
「おわっ!
ごめんな?」
平助と呼ばれる男は子犬のような顔で私を見つめる。
他の人に比べて幼く見えるその顔は少年のようだった。
「新ぱっつぁんが悪いんだからな!」
体を起こしながら、また喧嘩を始めた。
総司と呼ばれる男はいつの間にか、近藤と呼ばれる人の逆隣に座っていた。
新八と呼ばれる男はレッドブラウンの男の隣に座る。
「悪いな、ガキ共が五月蝿くて」
両脇から言い合われる彼は苦笑しながら言う。
彼が立派な人に見える。
「おいおい、そのガキ共にはお前も入ってるんだろうな、佐之!」
「そうだぜ、佐之さん!
まっ、新ぱっつぁんは図体でかい割に心はガキだからな!」
「何だとコラァ!」
また言い合いが始まった。
終わりのない騒がしさに呆れていた頃だった。