拾われた猫。
台所に行くと、もう既に左之が作り始めていた。
「ごめん。
手伝う」
彼の手伝いを始める。
総司は何故かムッとして、私の頭に顎を乗せた。
「ちょっと、何?」
鬱陶しい顎を退ける。
「別に。
僕のも手伝って」
包丁を掴んでいた手を掴まれるが、総司の手首を違う手が掴んだ。
「遅れてきたくせに、何邪魔してんだ。
さっさとやれ」
左之に注意され、機嫌が悪いながらも料理に戻った。
左之を見ると、少し微笑んでポンポンッと撫でてくれた。