拾われた猫。




ご飯が終わって、部屋に帰る。



窓の外から気配を感じて、障子を開いた。



そこには花を見ている左之が立っていた。




「左之」

「あぁ、雨か。

悪いな、警戒させたか?」




彼の質問に私はフルフルと首を振った。


また花に向き直り、微笑んでいた。




「総司とは話せたんだな」

「うん」



私は花を愛でる彼をしばらく見ていた。



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