拾われた猫。



「そんな所でどうしたんだ?」



3人は機嫌が良さそうに近づいてくる。




「飲みに行くの?」


私の問いに3人は顔を見合わせる。



「あぁ、そうだが。

雨はどうしたんだ?」

「そのついでで良いから、町外れの川に連れて行ってほしい」



そう言うと、快く連れて行ってくれると言ってくれた。



3人について行くと、案外近くにあった。


あの時の刀匠の家に近い。




「ここで何をするんだ?」


平助は不思議そうに私と檻の猫又を交互に見た。



「この子のご飯を採ろうと思って。

連れてきてくれてありがとう」



ニコッと笑うと、檻を私の近くに置いて座り込み、釣り糸を投げ込む。



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