拾われた猫。
「あー!!
雨、まだ動いちゃだめだってば!」
ドタドタと足音がしたかと思えば、何故か平助が入ってきた。
私を支えて布団に移す。
「あ…猫又が……」
「あぁ、ほらっ。
って、痛っ!!」
檻に触ろうとして噛まれながらも近くに寄せてくれた。
やっぱりまだ噛まれるのに、誰が連れてきたのだろう。
というか、何故連れてきたのだろう。
「雨ちゃん、起きたんだね」
総司、左之、丞が中に入ってきた。
それぞれ私の側に座った。
丞の手が私の額に触れた。
「熱は下がったようだな」
安心したように笑った。