拾われた猫。
「このバカがっ!!」
帰ってトシの部屋に行くなり、怒声を浴びた。
少し俯いて片目を瞑ってチラリと見る。
「1人でうろうろしてんじゃねぇ。
自分が新選組の一人だと自覚しろ!
……ったく」
溜め息をついて、自分を落ち着けていた。
そしてまたムッとしながら私を見た。
「……これで収穫もなくただやられて来ただけなら屯所に入れないところだったが」
フッと笑って、私の頭をガシガシと乱暴に撫でた。
「良くやったな。
お前が足を動けなくしていたおかげで、大本が分かった。
今、斎藤と新八、源さんたちを行かせている」
ニヤリと笑って、私の頭から手を離した。
今度は私がムッとしながら、クシャクシャの頭を直した。