拾われた猫。
「…副長、入ります」
一の声がして、土方さんが声をかけると例の3人が入ってきた。
「何人か捕縛したよ、トシさん」
穏やかな笑顔とは裏腹に、血の色と匂いを付けていた。
「ご苦労だったな、3人とも。
後は任せろ」
3人はトシの言葉にコクンと頷くと、私を見た。
「雨ちゃん!
心配したんだぜ?!」
「何がともあれ、無事で良かった」
「でも酷い怪我をしたんだろう?」
口々に私に声を掛ける。
トシを見ると、呆れたように笑っていたけど、顎で彼らを指し、机に戻った。
「雨ちゃん、雨ちゃん」
新八から手招きを受けて、近づくと肩を抱かれた。
「あー見えて土方さん結構心配してたんだぜ」
ニヤニヤと横目で土方さんを見ていた。