拾われた猫。
「傷の調子はどうだ?」
新八とは違って、ちゃんと心配してくれた左之に大丈夫だと伝える。
トシにはまだだめだと言われて、休みをもらっている。
左之は嬉しそうに頭を撫でてくれた。
「いいなぁ、雨ちゃんは。
せっかく休みなんだ。
飲みに行くかい?」
巡回から帰ってきた早々に飲みに行く話をする新八を左之が叩く。
「痛っ」と頭を擦りながら左之を睨んでいた。
「病み上がりに何言ってんだ。
…でもまぁ、体がだるくなければ町でも歩くか?」
優しい左之の誘いにコクンと頷く。
ちょうど相談したいこともあった。