拾われた猫。
◇◆◇◆◇
その甲高い音に誘われて、道場には幹部たちが来ていた。
「俺たちが来たことにも気づかずに、夢中でやってんな」
その状況を楽しみながら見ている永倉新八が藤堂平助に話しかける。
だが、戦いに魅入られて反応が遅れたらしかった。
「え、あぁ!
……あんなにムキになって殺り合う総司って、一くんの時以来じゃね?」
表情にも、握られた手にも、うずうずとした様子が見られた。
「お前もやりてぇんだろ?」
永倉新八が藤堂平助の首に腕を回した。
「そりゃみんな同じだろ?!
なぁ、一くん?」
「……」
藤堂平助の質問など耳にも入っていない斎藤一は、前で組まれた腕を持つ手に力が入っている。
「考えることは皆同じってこった」
ケラケラと笑う原田左之助もまた魅了されている1人だということだ。
その甲高い音に誘われて、道場には幹部たちが来ていた。
「俺たちが来たことにも気づかずに、夢中でやってんな」
その状況を楽しみながら見ている永倉新八が藤堂平助に話しかける。
だが、戦いに魅入られて反応が遅れたらしかった。
「え、あぁ!
……あんなにムキになって殺り合う総司って、一くんの時以来じゃね?」
表情にも、握られた手にも、うずうずとした様子が見られた。
「お前もやりてぇんだろ?」
永倉新八が藤堂平助の首に腕を回した。
「そりゃみんな同じだろ?!
なぁ、一くん?」
「……」
藤堂平助の質問など耳にも入っていない斎藤一は、前で組まれた腕を持つ手に力が入っている。
「考えることは皆同じってこった」
ケラケラと笑う原田左之助もまた魅了されている1人だということだ。