宛先は天国ですか?



将太さんの知り合いならとりあえず安心、かな。

そう思い、とりあえず将太さんと2人で璃子と樹さんの元へと歩く。


「り、璃子っ」

話している…というか怒られている?真っ最中の璃子に声をかける。

わたしを見た璃子は、「なんでいるの?」と言いたげに目を見開いた。

樹さんはわたしを見てから、隣にいる将太さんを見つけ、やはり璃子と同じように驚く。


「え、暖々?え、ちょ、なんでいるの?」

目をぱちぱちとさせる璃子に、わたしはえへへと笑う。

「璃子が実質知らない人?と会うのが心配になって、あとつけようとしてたの」

ごめんね、と軽く謝罪をすると、璃子は頬を緩めてふふっと笑った。

「心配しすぎー、まあ危なかったけど」

くすくすと笑っていた璃子が、ふと将太さんの存在に気が付いた。


将太さんはと言うと、樹さんに事情を説明しているみたいだ。

将太さんがへらっと謝って樹さんが何か説教みたいなことをしている様子。

でも、さっき将太さんは樹さんのこと呼び捨てしてたし、樹さんの方が年下ではあるのかな。

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