宛先は天国ですか?
さすが璃子というべきか、そのまま話の流れをアニメの話に持ち越した彼女。
樹さんと一緒にアニメの話で盛り上がり、連絡先までうまいこと聞いていた。
人見知りのわたしからしたら羨ましいことこの上ない。
そんな風に、人と話に盛り上がることなんて、友達以外なかなかないし。
それからまあ、璃子と樹さんの話に切りがついてから、家に帰るつもりだった樹さんとわたし、それから将太さんで帰ることになった。
璃子は樹さんからきっちり注意をされ、気を付けて帰るように言われていた。
そのときの璃子の嬉しそうな顔といったらまあ。
好きな人から心配されることの嬉しさは、わたしもなんとなくわかる。
最寄り駅に戻ったあとは樹さんと別れ、この時期に何だがコンビニのアイスを買って食べた。
公園のベンチに腰掛けながらだけど、将太さんと一緒だったからか、特別美味しく感じた。
その日はそれだけ。
付き合わせてしまって申し訳ない気もしたけど、将太さんといれたから満足だ。