宛先は天国ですか?



そう思ったら、今日なんか買いたいなと思い、コンビニにでも寄ることにした。

駅から本当に近いコンビニ。

改札をぬけて、一直線にそこへと向かった。


だけど、ちょうどコンビニが見えたあたりで前から歩いてきた人物に、わたしはふと足を止めた。

知っている人が1人2人、わたしの方へと歩いてきた。

わたしが背を向けようとする前に、どうやら彼女たちはわたしに気が付いたようで。

目をキラキラと輝かせながらわたしの方へと駆け寄ってきた。

カツカツと、革靴で近付いてくる足音がなんだか嫌だった。

それでも見つけられた以上はもちろん逃げられないわけで。

笑顔で駆け寄ってくる彼女たちに、わたしも笑みを貼り付けた。


…こんな時に会うなんて、最悪。

ただでさえ早野先生の件で少し落ち込んでいたのにと、内心肩を落とした。

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