宛先は天国ですか?
もう一度数日前のやり取りを見て、トーク画面を閉じる。
将太さんの字の癖が好きだから、癖のない字はなんだか違和感ばかり。
なんか、将太さんからのメッセージじゃないような、そんな違和感を感じた。
ピロンと軽快な音が響いて、思わずパッとスマホを手に取った。
しかし残念ながら、トークを送ってきたのは璃子であった。
惚気話が延々と語られているので、とりあえずスルーしておくことにする。
早く準備を済ませて、それからじっくり読んであげよう。
今日もお昼ご飯を一緒に食べることとなった。
祖母はわたしが“知り合い”と食べに行くのに少し怪訝そうな顔をするも、なんだかんだ送り出してくれる。
少し早めに家を出たわたしは、将太さんとの待ち合わせ場所まで早足で向かった。
それから、まだ将太さんが来ていないのを確認して、璃子とのトークを開く。