好きとか嫌いとか。
少しのコーヒーを飲み干して、
店に飾られている時計に目をやる。
【1:10】
もうこんなに経ってしまっている。
バイトはいいや。そのまま帰ろ。
「ごちそうさまでした、お金」
「え!もう帰っちゃうの!?寂しい、、
お金はいいの!私が引き止めちゃったから、
でも、絶対また遊びに来て??」
早苗さんが悲しそうな顔で見つめる。
「橘、そんな強制みたいに言うなって。」
「いえ、また来ます。ほんとにごちそうさまでした。」
「じゃあ俺も帰ろー。」
「みんなして帰っちゃうのー、寂しい。。
またね、風香ちゃん!」
ドアから大きく手を振る早苗さんに礼をして
私たちは店から出た。