サヨナラの行方
16th*あの夜のサヨナラの行方



まさか、そんなことになるとは思わなかった。



課長が離婚した。

だからと言って、私は告白するとかなくて。

とりあえず、勇気が出たら全てを話そうと思っていた。

話したからと言って、何かをして欲しい訳でもまったくなかった。

許される訳じゃないから。


そう思っていたのになぜ、告白なんてされるのだろう。

嘘に決まっている。

そう言っても、真剣に返される。

しかも、証人だとかで社内で全員が聞いている前で言われてしまう。

恥ずかしいとか、嬉しいとか、そんな感情より先に、ありえないと思ってしまう。

信じられない。

より、信じたくない。

その気持ちに甘えることは出来ない。




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