サヨナラの行方



「娘の方は大丈夫です。和泉くんの写真を見せて、人柄を言ったら逢いたいと言っていますし、結婚出来ることをとても嬉しがっています」


「もう、和泉くんに夢中だな」



笑いながら社長が言う。

それなら好都合だ。

結婚してしまえばなんとでもなる。

これは、上に昇るためのモノだから。

ただ同時に、リスクを負うことにもなる。

嫌になっても、すぐに離婚なんて出来ない。

まぁ、これだけの美人だから大丈夫だとは思うけど。



「では、お互いよろしいということなので、進めても構いませんか?」



確認するように常務が言う。



「いいだろう。私が仲人するから」



当事者である俺より先に、社長が返事をする。

なぜか、凄く張り切っている。




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