サヨナラの行方



俺が望むのは、上に昇るための結婚。

そのためには、遊ぶことも出来なかった。

だから、正直たまっている。

2年間、ヤっていないのだから仕方のないことだけど。

それも、もう少しの我慢だった。



それからすぐに、常務の娘と逢った。

写真で見た通り、おしとやかで美人なお嬢様だった。

これなら大丈夫だと思う。

見た目は申し分ないし、出世も有利に動く。

それに、常務はもちろんのこと、社長までも娘を可愛がっている。

好都合だ。


それから話しもスムーズに進み、住む場所も決まった。

ただ、結婚式はしないということで落ち着いた。

最初、したいと言い張っていた娘だけど、俺が頑なにしないと言っていたらトーンダウンした。

そして最後には、渋々頷いた。

表情はずっと不満そうだったけど、あまりごねて俺に嫌われるのは嫌だったらしい。

信じられない。

本気で気持ちがあるらしい。

まぁ、そんなことはどうでもいいけど。




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