サヨナラの行方



さっきまであんなことしていたのに、悠月は顔を真っ赤にして固まっている。

2年ぶりのせいなのか、初になってしまっている。



「……最低」



唇を離したとたん、睨み付けるようにしてそう言われた。


最低なことしている自覚はある。

だから、言われるがままにしておく。

自分が言いたいことは言ったから。

それに、何を言われても、悠月が他にバラさないってことは分かっている。

だから、選んだんだ。



それから俺は、気まぐれに悠月の家に行ってはヤっていた。

お互い、連絡先は交換していないため、俺が好きな時に押し掛けていた。

連絡先を交換すると、携帯に履歴などが残ってしまう。

携帯を見られるようなヘマはしないけど、念のためだ。





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