この言葉を君に


「先生~、そろそろ休憩時間にしませんか?」

私がそう言うと先生は、時計を見ながら怪訝そうな顔で私を見た。

「白井、私の勘違いでなければまだ始まってから10分しかたってないのだが。」

「もう私の中の腹時計はお昼をさしてますよー!」

「お前の腹時計はいったいどうなってんだよ!」

はっと先生が口を押さえる。

先生がしまったという顔で下を向いた。

いつも無表情な先生がツッコミをした…?

突然のことで状況が飲み込めない私は、口をぽかんと開けたまま。

少しの沈黙から先生が口を開いた。

「教師としての威厳が…」




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