全力片思い
その親友を柳瀬が好きになった……?
もちろん同じクラスだし、あり得ないことではない。
けれどふたりと関わりがある私からすれば、青天の霹靂だ。
光莉はあまり男子と話すことはない。
柳瀬とだって話しているところを見たことは、一度もない。
それなのにどうして柳瀬は急に光莉のことを好きになったのだろうか。
疑問が増す中、私の疑問に答えるように柳瀬は話し出した。
「小松崎さんと仲が良いお前にだから言うんだからな。……誰にも言うなよ」
今まで見たことない柳瀬の照れた顔に、ズキンと胸が痛む。
膝の上で拳をギュッと握りしめ、痛みに耐えた。
「三日前の体育祭の日……小松崎さん、泣いている俺になにも言わずタオルを掛けてくれたんだ」
「……え」
思わず声を上げてしまう。
それもそのはず。
だって三日前の体育祭の日、泣いている柳瀬にタオルを掛けたのは私なのだから。
もちろん同じクラスだし、あり得ないことではない。
けれどふたりと関わりがある私からすれば、青天の霹靂だ。
光莉はあまり男子と話すことはない。
柳瀬とだって話しているところを見たことは、一度もない。
それなのにどうして柳瀬は急に光莉のことを好きになったのだろうか。
疑問が増す中、私の疑問に答えるように柳瀬は話し出した。
「小松崎さんと仲が良いお前にだから言うんだからな。……誰にも言うなよ」
今まで見たことない柳瀬の照れた顔に、ズキンと胸が痛む。
膝の上で拳をギュッと握りしめ、痛みに耐えた。
「三日前の体育祭の日……小松崎さん、泣いている俺になにも言わずタオルを掛けてくれたんだ」
「……え」
思わず声を上げてしまう。
それもそのはず。
だって三日前の体育祭の日、泣いている柳瀬にタオルを掛けたのは私なのだから。