全力片思い
三十キロなんて簡単に歩ける距離じゃない。
一日かかりでゴールするのは夕方だ。
去年遅いチームは夜になったとか。
私たちのチームもゴールできたのは、すっかり陽が落ちた時間だった。
もうクタクタで二度とやりたくないって思っていたけど、一年なんてあっという間。
でも今年は違うかも。
光莉も一緒だし柳瀬と笹沼くんの四人チーム。
最初は幸せ! 嬉しいって思えたけど……正直今は複雑な気持ちだった。
ジャージにリュックという軽装で最寄り駅へと向かっていく。
頭に浮かぶのは光莉と柳瀬が楽しそうに話す姿。
ふたりの後ろの席は特等席なわけで。
嫌でも目に入ってしまう、会話もバッチリ全部聞こえてしまう。
たった一週間でふたりの距離はグッと縮まったと思う。
今日の歩く会でますますふたりは仲良くなるかもしれない。
そう思うと複雑な気持ちになる。
それに笹沼くんも一緒だから。
あの日から今日まで笹沼くんはいつも通りだった。
帰りの電車の中での出来事がなかったように、話しかけてきてくれている。
一日かかりでゴールするのは夕方だ。
去年遅いチームは夜になったとか。
私たちのチームもゴールできたのは、すっかり陽が落ちた時間だった。
もうクタクタで二度とやりたくないって思っていたけど、一年なんてあっという間。
でも今年は違うかも。
光莉も一緒だし柳瀬と笹沼くんの四人チーム。
最初は幸せ! 嬉しいって思えたけど……正直今は複雑な気持ちだった。
ジャージにリュックという軽装で最寄り駅へと向かっていく。
頭に浮かぶのは光莉と柳瀬が楽しそうに話す姿。
ふたりの後ろの席は特等席なわけで。
嫌でも目に入ってしまう、会話もバッチリ全部聞こえてしまう。
たった一週間でふたりの距離はグッと縮まったと思う。
今日の歩く会でますますふたりは仲良くなるかもしれない。
そう思うと複雑な気持ちになる。
それに笹沼くんも一緒だから。
あの日から今日まで笹沼くんはいつも通りだった。
帰りの電車の中での出来事がなかったように、話しかけてきてくれている。