全力片思い
でも光莉に対しては違う。
いつも柳瀬はドキドキしているんだ。
ダメだな、今日は楽しく過ごそうって決めてきたはずなのに、なに落ち込んじゃっているのかな。
柳瀬は光莉が好きなんだもん、当たり前じゃない。
首を横に振り邪念を払拭する。
気を取り直して自分から柳瀬に話しかけた。
「柳瀬、お弁当ちゃんと持ってきた?」
「なんだよ、急に当たり前なこと聞いてきて。持ってくるに決まっているだろ?」
不服そうに顔を顰める柳瀬。
「えー、だって柳瀬ってちょっと抜けているところがあるじゃない? うっかり忘れたりしていないかと思ってさ」
「はぁ? うっかりしているのは皆森の方だろ? ……公衆の面前で何度も篤志と手を繋いでいるらしいじゃん?」
「なっ、なによそれ!」
突然出た笹沼くんの名前にギョッとしてしまう。
しかもなに? 何度も手を繋いでいるなんて!
いつも柳瀬はドキドキしているんだ。
ダメだな、今日は楽しく過ごそうって決めてきたはずなのに、なに落ち込んじゃっているのかな。
柳瀬は光莉が好きなんだもん、当たり前じゃない。
首を横に振り邪念を払拭する。
気を取り直して自分から柳瀬に話しかけた。
「柳瀬、お弁当ちゃんと持ってきた?」
「なんだよ、急に当たり前なこと聞いてきて。持ってくるに決まっているだろ?」
不服そうに顔を顰める柳瀬。
「えー、だって柳瀬ってちょっと抜けているところがあるじゃない? うっかり忘れたりしていないかと思ってさ」
「はぁ? うっかりしているのは皆森の方だろ? ……公衆の面前で何度も篤志と手を繋いでいるらしいじゃん?」
「なっ、なによそれ!」
突然出た笹沼くんの名前にギョッとしてしまう。
しかもなに? 何度も手を繋いでいるなんて!