全力片思い
「皆森さんが急に言うからっ……!」
怒りを含んでいるようにも思える口ぶり。
けれど耳まで赤く染めて話す姿では、その効力を発揮していない。
これはもしかして笹沼くん、照れている……のかな?
初めて見る意外な素顔に視線は奪われてしまう。
それがまずかったのかもしれない。
笹沼くんはジロリと私を見下ろし、「見るな」と一言。
だめだって分かっている。……けれど我慢できそうにない。
「アハハッ! 笹沼くんが照れてる……!」
「……っ!! 照れていねぇから」
今度はふて腐れる笹沼くんに、笑いを止める術が思いつかない。
その後も柳瀬と光莉が戻ってくるまでの間、笑い続けてしまった。
ふたたび四人で歩き続けて数十分……。
ふたりが戻ってきてから、逃げるようにトイレに向かった笹沼くんの後を追って私もトイレに向かい、その後まもなく歩き始めた。
怒りを含んでいるようにも思える口ぶり。
けれど耳まで赤く染めて話す姿では、その効力を発揮していない。
これはもしかして笹沼くん、照れている……のかな?
初めて見る意外な素顔に視線は奪われてしまう。
それがまずかったのかもしれない。
笹沼くんはジロリと私を見下ろし、「見るな」と一言。
だめだって分かっている。……けれど我慢できそうにない。
「アハハッ! 笹沼くんが照れてる……!」
「……っ!! 照れていねぇから」
今度はふて腐れる笹沼くんに、笑いを止める術が思いつかない。
その後も柳瀬と光莉が戻ってくるまでの間、笑い続けてしまった。
ふたたび四人で歩き続けて数十分……。
ふたりが戻ってきてから、逃げるようにトイレに向かった笹沼くんの後を追って私もトイレに向かい、その後まもなく歩き始めた。