全力片思い
初めての週番でこうやって一緒に黒板を消したときは、確か今みたいに言い合いをしながらだった気がする。
どっちが号令をかけるかで揉めたりもしたな。
黒板に書かれたふたりの名前を見てはひとりニマニマしちゃったし、こっそり写メ撮って保存したりもしていた。
日誌を書かない柳瀬に無理やり書かせて、放課後ふたりで残ったりして。
懐かしくて照れくさくて、甘酸っぱい思い出。
「おい、堂々とサボるな!」
「痛っ!?」
いつの間にか手は止まってしまっていたようで、それに気づいた柳瀬がコツンとげんこつしてきた。
咄嗟にげんこつされた頭を押さえ隣を見ると、柳瀬がなにやら顎に手を当てニヤニヤ笑っていた。
「え、なに? 気持ち悪いんですけど」
いつもの調子で言ってしまうとすぐに柳瀬にギロリと睨まれてしまった。
「お前なぁ、人が昔の懐かしい思い出に浸っているときに気持ち悪いはないだろ!?」
「えー、だって本当のことだし仕方ないじゃない」
「失礼なっ!」
どっちが号令をかけるかで揉めたりもしたな。
黒板に書かれたふたりの名前を見てはひとりニマニマしちゃったし、こっそり写メ撮って保存したりもしていた。
日誌を書かない柳瀬に無理やり書かせて、放課後ふたりで残ったりして。
懐かしくて照れくさくて、甘酸っぱい思い出。
「おい、堂々とサボるな!」
「痛っ!?」
いつの間にか手は止まってしまっていたようで、それに気づいた柳瀬がコツンとげんこつしてきた。
咄嗟にげんこつされた頭を押さえ隣を見ると、柳瀬がなにやら顎に手を当てニヤニヤ笑っていた。
「え、なに? 気持ち悪いんですけど」
いつもの調子で言ってしまうとすぐに柳瀬にギロリと睨まれてしまった。
「お前なぁ、人が昔の懐かしい思い出に浸っているときに気持ち悪いはないだろ!?」
「えー、だって本当のことだし仕方ないじゃない」
「失礼なっ!」