全力片思い
少し進むと同じ制服を着た人混みの中から、一際目を引く人物が視界に入る。
身長百八十センチ以上ある生徒なんて、数えるほどしかいないから余計に目立つ。
カレの元に近づいていくと向こうも私に気づき、足を止めた。
目が合うと気まずさが増すものの、どうしてももう一度面と向かって謝りたい。
真っ直ぐ笹沼くんの元へ向かい目の前で足を止めると、そのまま頭を下げた。
「え、皆森さん?」
頭上からは戸惑う声が聞こえてきたけど、頭を下げたまま口を開いた。
「さっきはごめんなさい。笹沼くんには笹沼くんの思いがあるのに、一方的にぶつけちゃって」
ゆっくりと頭を上げるものの、目線は地面を捉えたまま。
「それにさっきの謝り方もごめん。言い逃げみたいで……」
しどろもどろになりながらも自分の思いを伝え、チラリとカレを見る。
すると笹沼くんは目をパチクリさせ私を見つめていた。
「……あの、笹沼くん?」
なにも言わないカレに問い掛けると、途端に表情を崩した。
身長百八十センチ以上ある生徒なんて、数えるほどしかいないから余計に目立つ。
カレの元に近づいていくと向こうも私に気づき、足を止めた。
目が合うと気まずさが増すものの、どうしてももう一度面と向かって謝りたい。
真っ直ぐ笹沼くんの元へ向かい目の前で足を止めると、そのまま頭を下げた。
「え、皆森さん?」
頭上からは戸惑う声が聞こえてきたけど、頭を下げたまま口を開いた。
「さっきはごめんなさい。笹沼くんには笹沼くんの思いがあるのに、一方的にぶつけちゃって」
ゆっくりと頭を上げるものの、目線は地面を捉えたまま。
「それにさっきの謝り方もごめん。言い逃げみたいで……」
しどろもどろになりながらも自分の思いを伝え、チラリとカレを見る。
すると笹沼くんは目をパチクリさせ私を見つめていた。
「……あの、笹沼くん?」
なにも言わないカレに問い掛けると、途端に表情を崩した。