全力片思い
だけど朝から立て続けに嫌なことばかり起きたんだもの。
きっとこれ以上嫌な思いは、今日はしないはず。――そう、思っていたんだけど……。
「よーし、みんな移動終わったな」
学級委員長の大きな声が騒がしい教室内に響く。
「うわー、やっべ。マジで神席!!」
「幸うるさい」
テンション高めに喜ぶ柳瀬に笹沼くんは通常運転。
「よろしくな、皆森! ……色々と」
前の席から向けられた、柳瀬の意味深な含み笑いに苦笑いしてしまう。
朝のHR時間を利用しておこなわれた席替え。
光莉の分は私が引いたんだけど……。
なにこの席。
神様ってば、今日はとことん私を苦しめてくる。
朝だけでは足りなかった?
充分辛い思いをしたのに。
私の新しい席は真ん中の列、前から二番目。
隣の席は苦手な笹沼くん。
私の前の席は光莉。……そして斜め前には柳瀬。
体育祭が終わったばかりの十月一日。
今日から冬休みまでの間過ごす新しい席。
それは私にとってとても長く、辛い日々のはじまりだった。
きっとこれ以上嫌な思いは、今日はしないはず。――そう、思っていたんだけど……。
「よーし、みんな移動終わったな」
学級委員長の大きな声が騒がしい教室内に響く。
「うわー、やっべ。マジで神席!!」
「幸うるさい」
テンション高めに喜ぶ柳瀬に笹沼くんは通常運転。
「よろしくな、皆森! ……色々と」
前の席から向けられた、柳瀬の意味深な含み笑いに苦笑いしてしまう。
朝のHR時間を利用しておこなわれた席替え。
光莉の分は私が引いたんだけど……。
なにこの席。
神様ってば、今日はとことん私を苦しめてくる。
朝だけでは足りなかった?
充分辛い思いをしたのに。
私の新しい席は真ん中の列、前から二番目。
隣の席は苦手な笹沼くん。
私の前の席は光莉。……そして斜め前には柳瀬。
体育祭が終わったばかりの十月一日。
今日から冬休みまでの間過ごす新しい席。
それは私にとってとても長く、辛い日々のはじまりだった。