全力片思い
近づくたびに緊張が増していく。
いつもは普通に話し掛けることができるのに。
泣いているカレに伝えたい想いがたくさんあるのに。
なのに声が出ない。
言葉が浮かばない。
次第に歩幅が小さくなっていく。
それでも近付いていき、カレとの距離三十センチの場所で足を止めた。
カレは私の存在にいまだに気づいておらず、顔を埋めたまま泣いている。
咄嗟に手が出そうになったのを引っ込めた。
なにやっているんだろう、私。頭を撫でようとするなんて。
でもそうしたくなるくらい、今のカレは弱り切っている。
『違うよ、あんたのせいじゃない。頑張ったよ』
言いたいのに言えない。
そんな慰めの言葉なんて、望んでいないと思うから。
いつもは普通に話し掛けることができるのに。
泣いているカレに伝えたい想いがたくさんあるのに。
なのに声が出ない。
言葉が浮かばない。
次第に歩幅が小さくなっていく。
それでも近付いていき、カレとの距離三十センチの場所で足を止めた。
カレは私の存在にいまだに気づいておらず、顔を埋めたまま泣いている。
咄嗟に手が出そうになったのを引っ込めた。
なにやっているんだろう、私。頭を撫でようとするなんて。
でもそうしたくなるくらい、今のカレは弱り切っている。
『違うよ、あんたのせいじゃない。頑張ったよ』
言いたいのに言えない。
そんな慰めの言葉なんて、望んでいないと思うから。