全力片思い
柳瀬も笹沼くんも既に登校していた。
柳瀬は前方窓側の方で、クラスの男子となにやら盛り上がっており、笹沼くんはというと自分の席で本を読んでいる。
うわぁ、どうして笹沼くん自分の席にいるかな?
いや、自分の席だしいいんだけど! 柳瀬のところにいればいいのに。
気まずいけれど、いつまでもここで自分のクラスの様子を盗み見しているわけにはいかない。
覚悟を決め教室の中に入っていく。
それでも足取りは重く、ゆっくりになってしまう。
けれど歩いていればいつかは辿り着いてしまうわけで。
やや緊張しながら自分の席につき、椅子を引く。
するとその音に笹沼くんは気づき、一瞬目が合った。
ドキッとしてしまうものの、すぐに笹沼くんは何事もなかったように視線を逸らし、また本を読み始めた。
うっ……! 相変わらず素っ気ないというか冷たいというか、嫌われているというか……。
クラスメイトだし隣の席だし。
ましてや目も合ったんだから、「おはよう」くらい言ってくれてもいいのに。
柳瀬は前方窓側の方で、クラスの男子となにやら盛り上がっており、笹沼くんはというと自分の席で本を読んでいる。
うわぁ、どうして笹沼くん自分の席にいるかな?
いや、自分の席だしいいんだけど! 柳瀬のところにいればいいのに。
気まずいけれど、いつまでもここで自分のクラスの様子を盗み見しているわけにはいかない。
覚悟を決め教室の中に入っていく。
それでも足取りは重く、ゆっくりになってしまう。
けれど歩いていればいつかは辿り着いてしまうわけで。
やや緊張しながら自分の席につき、椅子を引く。
するとその音に笹沼くんは気づき、一瞬目が合った。
ドキッとしてしまうものの、すぐに笹沼くんは何事もなかったように視線を逸らし、また本を読み始めた。
うっ……! 相変わらず素っ気ないというか冷たいというか、嫌われているというか……。
クラスメイトだし隣の席だし。
ましてや目も合ったんだから、「おはよう」くらい言ってくれてもいいのに。