全力片思い
昨日のことが会った手前気まずいし、まだ来ていないのは好都合だけど……。
ちょっと気になってしまう。
どうして今日に限って来ていないのだろうかと。
それでも足を止めるわけにはいかず、柳瀬の待つ席へと向かっていたとき。
「あっ、篤志おはよう」
足を止めた光莉が私の背中にいるであろう人物に声を掛ける。
「……はよ」
短い返事と共に通り過ぎていく笹沼くん。
スッと隣を通り過ぎた瞬間、少しだけ風が吹き荒れ前髪が揺れた。
「もー、相変わらず冷たいなぁ。でもあぁ見えて昨日は真面目に先生に頼まれた手紙を届けてくれたんだよ?」
「えっ……あっ、そうだったんだ……」
「意外と優しいところもあるでしょ?」
「……うん」
肯定するものの、正直内心では笹沼くんが優しい人だなんて思えない。
本当に優しい人なら昨日のような言動はしないはず。
ちょっと気になってしまう。
どうして今日に限って来ていないのだろうかと。
それでも足を止めるわけにはいかず、柳瀬の待つ席へと向かっていたとき。
「あっ、篤志おはよう」
足を止めた光莉が私の背中にいるであろう人物に声を掛ける。
「……はよ」
短い返事と共に通り過ぎていく笹沼くん。
スッと隣を通り過ぎた瞬間、少しだけ風が吹き荒れ前髪が揺れた。
「もー、相変わらず冷たいなぁ。でもあぁ見えて昨日は真面目に先生に頼まれた手紙を届けてくれたんだよ?」
「えっ……あっ、そうだったんだ……」
「意外と優しいところもあるでしょ?」
「……うん」
肯定するものの、正直内心では笹沼くんが優しい人だなんて思えない。
本当に優しい人なら昨日のような言動はしないはず。