全力片思い
「萌、今日はどこで食べようか」

四時間目の授業が終了すると教室内は一斉に騒がしくなる。


いつもお昼ご飯は光莉と共にしていて、その日によって食べる場所は変えている。

教室だったり中庭だったり学食だったり。


「天気いいから外で食べようか?」

今日は快晴。
それに外で少しリフレッシュしたい気分だ。

「いいね、外で食べようか」


光莉も頷きふたりでお弁当片手に席を立ったとき。

「俺らも一緒していいかな?」


「え?」
「え?」
「は?」


柳瀬の発言に私と光莉、そして笹沼くんは声をハモらせた。

どうやら笹沼くんは事前に聞いていなかったようで、ギロリと柳瀬を睨みつけた。


「おい幸、なにを勝手に――」

「俺たちもたまには外で食べたいなって思ってさ。な? 篤志」

柳瀬は笹沼くんの肩に腕を回し、目で合図を送っている。
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