全力片思い

これが私の選んだ道

次の日、学校ではとんでもない噂が流れていた。


「なぁ、確認だけどお前ら……デキてないよな？」

「は？」
「え？」


次の日の朝、どんな顔をして笹沼くんと会えばいいのかと悩みながらも、いつも通り光莉と登校した。


すると柳瀬は席に着いた私と、先に登校し本を読んでいた笹沼くんを交互に見て、恐る恐る耳を疑うようなことを聞いてきた。


奇想天外すぎる話にフリーズしてしまう。

それは笹沼くんも同じだったようで一瞬沈黙に包まれた。


「なんだよ、当事者のくせにふたりとも知らないのか？　昨日からすっげぇ噂になっていたみたいだぜ。篤志と皆森が付き合っているって」

なにそれ、どうして急にそんな噂が？

根も葉もない噂話に目を白黒させるばかり。

隣からは盛大な溜息が聞こえてきた。

「アホらし。どうしてそんな噂が流れたのか分からないけど、聞くまでもなくデマに決まっているだろ？」