全力片思い
それ以上返事を書く気になれず、先生の話に耳を傾け続けた。
「ねぇ、あの子でしょ? 笹沼くんと噂の……」
「全然普通の子じゃない?」
「本当なのかな?」
昼休み。
光莉と廊下を歩いていると、聞こえてくる噂話。
今日は一日ずっとこんな感じだった。
移動教室や体育のたびにコソコソ話されていた。
私も光莉と同意見だ。
根も葉もない噂話なんて、すぐに消えてしまうはず。
そうは分かっていても、一日中注目されコソコソと陰で話されているのを聞いたり見たりすると、げんなりしてしまっていた。
今だってただ自販機で飲み物を買いに向かっているだけだ。
その道中でさえ噂されるとは……。
次第に視線も下に下がっていく。
堂々と前を向いていられない。
「ねぇ、あの子でしょ? 笹沼くんと噂の……」
「全然普通の子じゃない?」
「本当なのかな?」
昼休み。
光莉と廊下を歩いていると、聞こえてくる噂話。
今日は一日ずっとこんな感じだった。
移動教室や体育のたびにコソコソ話されていた。
私も光莉と同意見だ。
根も葉もない噂話なんて、すぐに消えてしまうはず。
そうは分かっていても、一日中注目されコソコソと陰で話されているのを聞いたり見たりすると、げんなりしてしまっていた。
今だってただ自販機で飲み物を買いに向かっているだけだ。
その道中でさえ噂されるとは……。
次第に視線も下に下がっていく。
堂々と前を向いていられない。