たったひとつの恋をください
第十三章 「夢のような時間」
十二月に入って、一気に空気が冷たくなった。
部屋の窓には外の景色が見えないほどびっしりと霜が張り付いていて、いつ雪が降り出したっておかしくない天気だ。
一歩外に出れば凍りつくような寒さに襲われるから、特に予定のない土曜日の朝も、私は布団の中でいつまでもゴロゴロしていた。
週末は買い物に行こうかななんてちょっと思っていたけど、あまりの寒さにそれも断念して、最近ではすっかり使い慣れてきたケータイを開く。
今ハマっている無料のゲームにひとしきり打ち込んでから、そう言えば朝ごはん食べてなかったっけ、ともう昼も近いのに思い出す。
ケータイがピロンと鳴ったのは、そのときだった。
閉じかけた画面を見て、私は目を丸くした。
そしてその内容に、さらに倍くらい驚いた。