【企】キミは今日も、瞼を重そうにしている。
いつも、眠そうに目をこすりながらも
優しく微笑んでくれるサンちゃんと、もう、仲良くできないかもしれないの?
「泣かないで、林檎ちゃん」
気づけば、頬を涙が伝っていた。
「それがどういう意味か、わからない?」
「わからないよ……」
「鈍いなぁ。つまり、僕は、林檎ちゃんのことが……」
「…………」
そっと、唇にキスをされた。
「え……?」
一瞬のことで、なにがなんだかわからない。
「好きだよ、林檎ちゃん」
「サンちゃん……?」
「他の誰を失ったとしても、林檎ちゃんだけは、失いたくないくらいにね」