【企】キミは今日も、瞼を重そうにしている。
「よっしゃ!! 今日は、恋人誕生のお祝いをするか!」
「そうですね」
えええぇぇ!?
「いいよ、そういうのは」
恥ずかしいよぉ!!
「ほんとだよ。せっかくだから、しばらく、2人きりにしてよね。絶対に……みんな、覗いちゃだめだよ?」
ちょ……!!
サンちゃん、一体、なにをしようとしているの!?
「いけませんよ。林檎さんは、みんなのものでもあるのです」
「そうだそうだ! 常に独占しようってのは、許さねぇ」
そんな小人たちに、サンちゃんは
「……そうだね。皆と仲良くできなくなるのは、林檎ちゃんが悲しむもんね。僕は林檎ちゃんがいればそれでいいけどね」
そう言いながらも、
『あとで、2人きりで会おうね』
と、耳元で囁いてくれるのだった。