レモン・キャンディー【短編】
ドア越しに大地が立ってるのがわかった。
「莉子、悩んでるなら1人で抱えないで相談しろ。
俺が無理なら、他のやつでいいから。
お前、昔っから溜め込むとこあるし。
無理しすぎる奴だし。
俺でよければなんでも聞くから・・・
溜め込むの、よくねえよ」
その、悩みのタネが君なんです。
そう言ったら、大地どんな反応するかな?
「あたし、は・・平気だから。
彼女を大事にしてあげて」
きっとバレバレだっただろうけど、泣いてるのがばれないように言った。
「なんだよさっきから・・・
『彼女』『彼女』って。
俺彼女と同じくらいお前大事だけどな」
本当に嬉しかった。
嬉しくて、また別の涙が出そうだった。