恋して愛して

「翔、そこ、あたしの席」

「ちょっとくらいいいだろうが!」

花恋の幼なじみだから。

「あ、藤崎〜久しぶり。急に来る気になったんだ」

「まぁな」

恭介君は大きなあくびをして、机に伏せた。

口数が少ないのが特徴って、前に花恋が教えてくれた。

本当に、口数が少ないんだね。


恭介君は学校中の人気者だって、翔君に聞いたような…

「きゃ~!!」

急に悲鳴のような、叫ぶ声が聞こえた。

な、なに?!

「恭介様が来てるわ~!」

「本当だ。メールくらいしてよ~」


あ、人気ってこういうことかぁ。

確かに。恭介君は顔がすごい整ってるし。人気でもおかしくないよね。

でも、恭介君寝たまま。

あれ?私のイメージと、違う。
< 10 / 304 >

この作品をシェア

pagetop