恋して愛して

気づく心


「はい!じゃあ、冬休み後みなさんの元気な顔を楽しみにしています。良いお年を!」


担任の先生の挨拶が終わって、やっと冬休みが始まる。


「優衣!今度うちのおじいちゃんの経営してる旅館に泊めてもらえるんだけど、来ない?」

花恋がキラキラした笑顔で言う。

「えぇ?ほんとに?行きたい!」

「でね?まだ私たちと、翔しか人数いなくて、
行くならもっと大人数がいいじゃん?」

「うん?」

「大翔とか言う人も連れてきなよ!」

「いいの?」

「当たり前じゃん!じゃ、まだ連絡するね〜」

花恋は笑顔で帰っていった。


楽しい冬休みになりそう〜。

荷物を持って、ドアを出ようとするタイミングが恭介君と合っちゃった。

「…先どうぞ」

私は一歩下がって、道を譲る。


「や、いいよ。俺、愛海の事待たなきゃだから」

「うん…」
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