恋して愛して
愛海さんを待つ…か。
私には、関係ないっ。
早歩きで校門に向かった。
「優衣?」
「あ、大翔君!」
大翔君は私をちゃん付けで呼ばなくなった。
「仕事、ほんとに大丈夫?」
「うん!今日は元々休みって言わなかったっけ?」
そうだったっけ…
私はとりあえず笑っといた。
「あ、でた。優衣の笑顔で誤魔化すやつ。」
「別に出てないですー。早く行こっ」
大翔君の手を引いて歩く。
今度は逆に手を引かれた。
「え?」
急にギュッと抱きしめられる。
「ごめん。可愛いから…ちょっとだけこのままで」
私の頭は丁度、大翔君の胸あたり。
大翔君の鼓動が聞こえてくる。
こっちまでドキドキしちゃう…