恋して愛して



買い物がようやく終わって、私たちは喫茶店に入る。

「ありがとね。買い物付き合ってくれて。」

「いえいえ」

買い物だけのために、花恋が私を誘うのはちょっと疑いどころ。

私の知っている花恋は、買い物だけするような人には見えない…

ってこれ、花恋に失礼だよ。


私は一人反省してる。

「優衣は何飲む?私はホットラテを」

「あ、温かいココアをお願いします」

「かしこまりました」

いかにも飲食店の店員さんらしい声でそう言った。


注文した物がくるまで、何も話は始まらなかった。

やっときて、花恋の口もやっと動いた。


「優衣は…」

少しためらいながら

「堀先生のことどう思う?」

花恋から、その話題話す!?

突然すぎて、たぶん挙動不審になってる気がする…


「んー。良い先生なんじゃない?」

もしも…って考えたときの保険。
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